昨年2020年12月に、私の保有株の一つが、初めてのテンバガー(株価10倍株)を達成しました。テンバガー達成の銘柄は、メドピアです。
テンバガーをゲットできたのは初めてですので、私がいつ頃、どのような売買をしたのか、株価の動きから受けた心理的な影響、その際の考え方などについて、メドピアの株価チャートと合わせて、体験談を書いてみました。
今後、2つ目・3つ目のテンバガー獲得に向けて、自分自身の記録・振り返りを残しておきたいという考えでもありますが、このテンバガー達成の軌跡が、皆さんの投資のご参考になれば嬉しいです。
メドピアの株価の動き
⇒メドピアの直近2年の株価チャートです。
⇒約2年をかけて、テンバガーを達成しています。
⇒2019年6月末付けで株式分割(1:2)。上記チャートは株式分割の影響を調整後のもの
メドピア株式の売買の軌跡
※以下では単純化するために、株価や株数には丸数を使用しています。
●売買の履歴
①18年12月:株価1,600円で1,000株を購入、投資額160万円
②19年1月 :株価1,500円で1,000株を追加購入、投資額150万円
⇒保有株数2,000株、平均取得単価1,550円/株、合計投資額310万円
[メドピアが1:2の株式分割]
③19年6月:株式分割で、保有株数4,000株、平均取得単価775円/株に変更となる(合計投資額は310万円で変わらない)
④20年2月:保有株数4,000株のうち半分の2,000株を株価1,550円で売却(=合計投資額310万円を回収)
⇒売却後の残り保有株数は2,000株、平均取得単価775円/株
⇒但し、上記の通り、初期投資額310万円は回収済みであるため、実質的には取得単価ゼロ円で2,000株保有となる。
⇒その後は、売却することなく、テンバガー達成まで持ち続けます。
当時の心理・考え
1.購入時(上記売買履歴の①②)
・18年12月と19年1月の2回に分けて購入
⇒私がメドピアを買った大きな理由は、プラットフォームを提供している企業だということです。同社の場合、そのプラットフォームが医師と薬剤師向けであり、これからドンドン伸びると思いました。
⇒ただ、一気に資金を投入するのは怖いので、時間を分散して、2回に分けて買いました。
⇒購入時点で、保有株数2,000株、平均取得単価1,550円/株、合計投資額310万円
2.株式分割(上記売買履歴③)
・メドピアが19年6月末付けで、株式1株を2株にする株式分割を実施。
⇒株式分割は、株価に与える影響は、理論的には中立です。例えば、このメドピアの1:2の株式分割の場合、株数は2倍になりますが、株価は2分の1になりますので、株式分割の前後では保有株式の時価は結果的に同じとなります。
⇒理論的には中立なのですが、株式分割は、業績拡大して成長を続けている勢いがある企業が行うことが多いため、嬉しかったです。メドピアの成長に付いていくぞ、と思いました。
⇒株式分割直後、19年6月末の市場株価は1,420円/株でしたので、保有株式4,000株(平均取得単価775円/株)の時価評価額は568万円、うち含み益は258万円となっていました。
⇒もうこの時点で、私はかなり浮かれています。株価は買い値の2倍に迫る上昇で、ウハウハの気分です。
3.株価2,000円を超えて上昇
・業績拡大を続けたメドピアの株価は、20年1月上旬には、ついに2,000円を超えました。
⇒この時の市場株価2,000円/株で計算すると、保有株式4,000株(平均取得単価775円/株)の時価評価額は800万円、うち含み益は490万円となっていました。
⇒株価は、買い値の2倍を楽々と超えて、株価3倍のトリプルバガーに迫る勢いです。
思い返すと、この頃はもう株価は上がって当たり前みたいな気分になっていました。なんだか無敵感も出てきます。浮かれ過ぎですね。
4.コロナショック(上記売買履歴の④)
・20年1月中旬頃から、新型コロナウイルスの世界的感染の影響で、株式市場が下がり始めます。そして、2月・3月にコロナショックの暴落が株式市場を襲いました。
⇒2,000円を超えたメドピア株価も下がり続けました。コロナショックで、どこまで下がるのか、当時は見当もつきません。あんなにあった含み益も、あっという間に減っていく。
⇒私の経験上、含み損を耐えることより、含み益が減っていくことの方がツライです。今まであった利益がなくなるのは、非常に損をした気持ちになります。これは、人間の心理学的な研究結果でも、そうらしいです。
⇒その結果、含み益がなくならないうちに、早く売却してしまおうという心理になりがちです。
でも、その企業の成長性は変わらないのに、株式市場の外部要因で株価が下がっているのであれば、長期的には株価は回復するはずで、今、全ての株式を売却するのは損です。大きな利益を取り逃がしてしまいます。
⇒そこで、私は、メドピアの株価が1,550円まで下がった時、保有株数の半分に該当する2,000株を売却することにしました。株価1,550円が、私の買い値775円/株のちょうど2倍だったからです。
株価が買い値の2倍になった時に、保有株式数の半分を売却すれば、購入時に投資した金額を全て回収できます。そうすれば、まだ売却していない残りの半分の株式は、実質的にゼロ円で取得したのと同じになります。こういった株式を「恩株」と言います。
⇒恩株にしてしまえば、投資資金は回収済みなので、もう損することはありません。株価の上下に動揺することも、ぐっと少なくなります。
⇒この半分売却時の市場株価1,550円/株で計算すると、売却後の残り保有株式2,000株(平均取得単価775円/株)の時価評価額は310万円、うち含み益は155万円となっていました。
5.20年4月以降、テンバガーの達成まで
・コロナショック後、20年4月以降、株式市場は驚異的な回復を見せました。
⇒メドピアの株価も上下動を繰り返しながら、ついに20年12月には株価8,000円を達成。私の買い値は775円/株でしたので、株価10倍のテンバガー獲得となりました。
⇒市場株価8,000円/株で計算すると、保有株式2,000株(平均取得単価775円/株)の時価評価額は1,600万円、うち含み益は1,445万円となりました。
但し、この株は恩株であり、投資額は回収済みで、実質的な取得単価はゼロ円ですから、実際の含み益=時価評価額そのものとなるため、実質含み益は1,600万円となります。
⇒20年4月以降も、株価は上がったり下がったりがあったわけですが、私にとってメドピア株は既に恩株になっていましたので、3か月ごとの決算発表で業績拡大を確認しながら、株価の動きにあまり動揺することなく、テンバガーまで持ち続けることができました。
まとめ
当時の自分の気持ちを振り返ってみると、やっぱり「株価2倍で、持ち株の半分を売って、恩株にする」という方法は、非常に有効だったと思います。
持ち株を売ってしまいたいという衝動・気持ちが一番大きかったのは、含み益がドンドン減っていく局面です。株価の変動で、たった一日で、100万円の含み益が吹っ飛ぶことも、何度もありました。
でも、恩株になっていると、実質的な取得単価がゼロ円の、ある意味タダ・無料で手に入れた株式なんだからと思えるので、売りたいという気持ちがあまり起きません。
もちろん、恩株にせずに、半分を売らず、当初の持ち株全部をテンバガー達成まで持っていた方が、利益はもっと大きくなります。
しかし、今回もし恩株にしていなかったら、私は株価の変動、特に含み益の減少に耐えられず、途中で売却していたと正直思います。
今後は、できるだけ、恩株コレクションを少しずつ増やしていこうと思います。
自分の保有株の中に、2つ・3つと恩株が増えていく。そして、その中からテンバガーが育っていく。そんな状況を考えるだけで、ワクワクします!
今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!
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