高配当株に投資すると、定期的に配当金が入金されます。
これは、最初に投資したお金の一部を少しずつ回収している、とも言えます。
例えば、最初に100万円を投資したとします。
その後、株価が下がって90万円になったとしても、それまでに受け取った配当金が累計で15万円だったとすれば、差し引きでは5万円のプラス(-10+15)です。
差し引きトータルの投資損益では、負けていません。
しかも、高配当株を保有している期間が長ければ長いほど、受け取った累計の配当金は大きくなりますから、ますます負けにくくなります。
今回は、この投資元本を回収する負けないチカラが、高配当株にどれくらいあるのか、具体的な数字で検証してみたいと思います。
パターン別の試算(期間5年を想定)
●パターン1:当初配当金が同額で続く
下記の条件で、100万円で高配当株A社を購入することを想定します。
・株価:1,000円
・購入株式数:1,000株
・配当利回り:4%(=1株当たり配当金40円/年)
・配当金40円/年は5年間変わらないと想定。
⇒この場合、5年間の受取り配当金(税引後の手取り)は以下になります。
※配当金にかかる税金は20%として試算
1年目:32,000円(=1株当たり配当金40円×1,000株×税金差引80%)
2年目:32,000円
3年目:32,000円
4年目:32,000円
5年目:32,000円
合計5年分:160,000円
※5年分の合計配当金16万円/当初元本100万円=16%
⇒当初の投資元本100万円のうち、配当金によって、16%相当分(16万円)を5年間で回収できたことになります。
これは、もし5年後に、当初投資時の株価1,000円から16%下がって、株価840円になっていたとしても、5年間で受け取った配当金を考慮すれば、トータルの投資損益はプラスマイナスゼロのトントンになることを意味します。
・株価が16%ダウンして、当初1,000円から840円に(160円の下落)。マイナス160円×保有株数1,000株=マイナス16万円
・5年間の受取り配当金は、上記の通り合計16万円
よって、差し引き合計では、プラスマイナスゼロです。
このパターン1の場合、5年間では、配当金によって、当初投資元本の16%を回収できたということになります。
ちなみに、10年間では32%、15年間では48%、20年間では64%の投資元本を、配当金で回収できます。
⇒なお、上記では実際の金額で計算しましたが、配当利回りも投資元本に対する比率ですので、投資元本のうち何%を回収できるかは、単純に配当利回りの%を使って計算することができます。
例えば、上記パターン1の場合、税引後の手取り配当金ベースの配当利回りは3.2%/年(=通常の配当利回り4%×税金差引80%)ですから、配当金によって1年で回収できる投資元本の割合は3.2%になります。
2年なら6.4%(3.2%×2年)、10年なら32%(3.2%×10年)を回収できます。この比率計算だと、投資元本の実額がいくらであっても、%で回収金額がわかるので便利です。
●パターン2:増配
下記の条件で、100万円で高配当株B社を購入することを想定します。
・株価:1,000円
・購入株式数:1,000株
・配当利回り:4%(=1株当たり配当金40円/年)
・初年度は配当金40円/年、以降1年ごとに5円ずつ増配していくと想定。
⇒この場合、5年間の受取り配当金(税引後の手取り)は以下になります。
※配当金にかかる税金は20%として試算
1年目:32,000円(=配当金40円×1,000株×税金差引80%)
2年目:36,000円(=45円×1,000株×80%)
3年目:40,000円(=50円×1,000株×80%)
4年目:44,000円(=55円×1,000株×80%)
5年目:48,000円(=60円×1,000株×80%)
合計5年分:200,000円
※5年分の合計配当金20万円/当初元本100万円=20%
⇒当初の投資元本100万円のうち、配当金によって、20%相当分(20万円)を5年間で回収できたことになります。
⇒この場合、5年後に株価が2割下がっていたとしても、配当金を合計2割受け取っているので、トータルの投資損益はトントンです。
もし株価の下落が1割だったら、配当金でプラス2割ですから、差し引きトータルの投資損益は、1割のプラスになります。
●パターン3:減配
下記の条件で、100万円で高配当株C社を購入することを想定します。
・株価:1,000円
・購入株式数:1,000株
・配当利回り:4%(=1株当たり配当金40円/年)
・初年度は配当金40円/年、3年目に50%減配し20円に。以降20円と想定。
⇒この場合、5年間の受取り配当金(税引後の手取り)は以下になります。
※配当金にかかる税金は20%として試算
1年目:32,000円(=配当金40円×1,000株×税金差引80%)
2年目:32,000円(=40円×1,000株×80%)
3年目:16,000円(=20円×1,000株×80%)
4年目:16,000円(=20円×1,000株×80%)
5年目:16,000円(=20円×1,000株×80%)
合計5年分:112,000円
※5年分の合計配当金112,000円/当初元本100万円=11.2%
⇒当初の投資元本100万円のうち、配当金によって、11.2%相当分(112,000円)を5年間で回収できたことになります。
⇒この場合、5年後に株価が20%下がっていたとしても、配当金を合計11.2%受け取っているので、トータルの投資損益はマイナス8.8%です。
たとえ配当金が半分に減額される想定でも、一定の額を回収し、損失を一部取り戻すことができています。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
月額10万円の配当金をつくる方法・手順について、具体的にマニュアルとして、まとめました。
★人生を変える「月額10万円の配当金」をつくる方法はコチラ↓↓
ーーーーーーーーーーーーーーーー
まとめ
上記のように、高配当株には、投資元本を回収する負けないチカラが備わっています。
購入当初の投資額に対して、通常の配当利回り4%(=税引後の配当利回り3.2%)が継続する場合、5年で投資額の16%、10年で32%、15年で48%、20年で64%、25年で80%、30年で96%の金額を回収することが可能です。
株価が半分になるような暴落がやって来ても、15年でトータル投資損益は、ほぼプラスマイナスゼロになります。
さらに、もし増配されれば、投資元本を回収するチカラはパワーアップし、もっと早めに、より多くの金額を回収できます。
増配傾向が続けば、配当金だけで投資元本を15年~20年程度で回収することも、夢ではありません。投資元本を100%回収した後は、受け取る配当金は、ずーーーっと無限に利益になります。
株価も、上記のパターンでは下がるケースを保守的に想定しましたが、増配があれば、通常は株価は上昇します。
すると、株価(キャピタルゲイン)も、配当金(インカムゲイン)も、両方を手に入れてウハウハ状態です。
トータル投資損益で負けている姿など、もはや想像できません!
ここで大切になってくるのは、減配しない銘柄に投資することです。減配がなければ、遅かれ早かれ、投資元本を配当金で100%回収して、その後は全部利益という状態がやってきます。
ですので、私は、減配しない「累進配当ブラザーズ」を中心に投資しています。
今後も、高配当株が持っている、投資元本を回収する負けないチカラを活用して、長期的に優良な高配当株へ投資していきたいと考えています。
今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!
コメント