「先に高配当株へ投資する」VS「後で高配当株へ投資する」

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「先に高配当株へ投資する」VS「後で高配当株へ投資する」のイメージ

 

配当生活やセミリタイアなどを目指す投資戦略として、次の正反対とも思える方法が2つあります。

 

1.先に高配当株へ投資して、配当金をもらいつつ、将来受け取る配当金の増額を目指す方法

 

2.先にキャピタルゲイン(売買益)狙いで成長株に投資する。その後、資金を増やした後で高配当株に投資して、配当金を受け取る方法

 

⇒この2番の方法は、生活することができるくらいの配当金を得るためには、大きな投資元本が必要になるので、まず先にキャピタルゲインを狙うという発想から来ているものと思われます。

 

※例えば、年間300万円の配当金を得るには、配当利回り3%(税引後)の高配当株を、1億円買う必要あり(1億円×3%=300万円)

 

確かに、この場合は多額の投資元本が必要になるので、まずはキャピタルゲインで稼ぐというのは、正しいように思えますが、

 

はたして、この「先に成長株・後で高配当株」という投資戦略は、妥当なのでしょうか?

 

⇒私は逆に、もしどちらかの方法を選ばなければならないとすれば、少額でもいいので、できるだけ早めに、先に高配当株へ投資すべきと考えています。

 

⇒以下で、シミュレーションしてみます。

先に成長株・後で高配当株というパターンAと、最初から高配当株のパターンBとを比較して、20年後に受け取れる配当金はどちらのパターンが多いか、試算しています。

 

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シミュレーションA:先にキャピタルゲイン(売買益)を狙う場合

≪想定条件≫

・今、100万円を成長株Aに投資する。

・20年間、配当金は無配(0円)

・このA株の株価は、年6%の複利で毎年上昇する。

・投資してから20年後に売却して利益確定。売却益に20%の課税あり。

売却して得た資金で、配当利回り3%(税引後)の高配当株を買い、配当金を受け取る。

 

⇒長期的に見て、株式のリターンは、年6%程度あると言われています。

⇒年6%複利だと、100万円×1.06×1.06×1.06×・・・・・を20年後まで計算します。

 

≪試算の結果≫

・初期投資額100万円に対して、20年後のA株の時価総額は約320万円に増加。

・これを売却すると、売却益にかかる税金20%を引いた後に受け取れる金額は、約276万円。

・この約276万円を、配当利回り3%(税引後)の高配当株に投資すると、受け取れる年間配当金は、約83,000円となる。

 

⇒つまり、シミュレーションAの場合、100万円を投資して20年後に受け取ることができる配当金は、年間83,000円になります。

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シミュレーションB:先にインカムゲイン(配当金)を狙う場合

≪想定条件≫

・今、100万円を高配当株Bに投資する。

B株の今の配当利回り(税引後)は年3%=通常の配当利回り(税引前)は年3.75%

・B株の配当金は、毎年6%の増配率で増えていく。

 

⇒例えば、直近3年間の平均増配率は、三井住友FGが約8%、JTが約6%、ドコモが約14%、三菱商事が約19%ですので、上記の年6%の増配率はあり得る想定であると考えています。

 

≪試算の結果≫

・20年後の時点で受け取れる配当金(税引後)は、年間約96,000円

・取得価格の100万円ベースで、20年後の配当利回り(税引後)は9.6%に到達。

・初期投資から20年間で受け取った配当金の合計金額は、約117万円になります

 

⇒上記試算の通り、初期投資額は同じ100万円ですが、20年後に受け取れる年間配当金は、シミュレーションAが約83,000円、シミュレーションBが約96,000円で、Bの方が多いという結果になりました。

 

⇒増配が継続すると、配当利回りがドンドン上がって行くのは、高配当株の大きな利点です。また、上記の想定条件には含まれていませんが、受領した配当金を再投資すると、さらに受取り配当金が年々増えていきます。

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⇒なお、B株の20年後の時価総額については想定を置いていませんが、平均で増配傾向を続ける想定ですから、20年後に初期投資額の100万円を下回っていることは考えにくいです。

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試算結果の比較

1.20年後の年間配当金:Bの方が多い(Bは年96,000円、Aは年83,000円)

 

2.20年間で受け取った配当金合計:Bの方が多い(Bは約117万円、Aは0円)

 

3.20年後の時価総額:??? Aは約276万円、Bは少なくとも100万円以上

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まとめ

これらの試算結果と、A・Bの想定条件について、どちらが実現する可能性があるかなどを総合的に考慮すると、やはり私は、Bの「先に高配当株に投資して、増配メリットを受ける」方法を選びます。

 

もちろん、今回の試算は、あくまでも試算に過ぎません。想定条件を変えれば、いろんな結果があり得ます。

 

ただ私は、どちらか一方“だけ”の投資方法を選ぶ必要はないと考えています。

成長株には、なんといっても、株価が2倍・3倍や10倍以上になるという夢がありますから。

 

成長株にも高配当株にも、バランス良く、両方に対して投資していけば良いと思います。

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今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!

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