テンバガー(株価が10倍に値上がりする株式銘柄)、実に魅惑的な響きです。
めったにお目にかかれないレアな株のような気がしますが、テンバガーは、我々の身近な生活の中でも発見することができます。
ファーストリテイリング(ユニクロ)、ニトリ、ヤフー、セリア(100円ショップ)など、いろいろなテンバガー銘柄が存在します。
実際、結果的にテンバガーになった株式銘柄を、私も一時期保有していたこともあります。
しかし、テンバガーを獲得したことはありません。なぜでしょうか。
そう、それは、株価が10倍になるまで待てず、途中の3倍・5倍などで、その株式を売ってしまうからです!
株価が上がると我慢できずに、ついつい売ってしまいます。
利食い千人力と言うくらいですので、早めの利益確定は決して悪いことではないのですが、
後で振り返って、「ああ、売るのが早すぎた。持ち続けていたらもっと上がったのに、もったいなかったなあ」と思う経験を何度もしてきました。
この早売りを避けて、テンバガー達成まで、売らずに持ち続けることができる方法について、今回は書いてみたいと思います。
テンバガーに関する人間の心理的な傾向
株価が右肩上がりに順調に伸びている間は、その株式を保有し続けることは簡単です。
ところが、これが少しでも落ちると、とたんに我慢できず売却に走ってしまいがちです。
例えば、1株1,000円の株価で200株の株式を購入したとします。購入時の投資コストは、20万円(1,000円×200株)です。
それから、順調に株価は上昇して、3倍の1株3,000円になりました。含み益は40万円ですね([3,000円-1,000円]×200株)。内心ウハウハです。
しかし、この後、株価はジリジリと下落に転じ、1株2,500円(購入価格の2.5倍)まで落ちてきたとします。
40万円あった含み益は、30万円まで減りました([2,500円-1,000円]×200株)
もう、こうなると人間は弱いです。含み益が少しずつ減っていくと、どうしても売りたくなり、売却してしまうことが多くなります。
心理的に、この株価が上がってから下がるという動きをされると、我慢できなくなり、利益確定の売りを入れてしまいがちです。
そして、自分が売った後、その株式は立ち直り、あれよあれよという間に株価上昇。
株価は高値となって手が出なくなり、買えないまま、眺めているだけ。その間に、株価は上がり続け、ついにはテンバガー(株価10倍)を達成。
こんな悲しいパターンも少なくありません。
投資コストを回収するという考え方
上記の心理的な傾向に対抗するためのシンプルな方法があります。
それは、「株価が購入価格の2倍になったら、持株数の半分を売却する」という方法です。
上記の例だと、1株1,000円で200株を購入した後、株価が購入価格の2倍の2,000円になったら、半分の100株を売却するというものです。
購入時の投資コストは20万円(1,000円×200株)で、半分売却時の回収金額は20万円(2,000円×100株)ですから、投資コスト分は回収したことになります。
※単純化のため税金は考慮していません。
そして、半分売却したわけですから、もう半分の100株はまだ手元に残って保有している状態です。つまり、この残った100株は、投資コスト分を回収済みですから、実質的に取得価格ゼロの株式になります。
このような株式は、「恩株」と言われています。
恩株は、実質的に取得価格ゼロですから、もう損をすることはありません。もし、その企業が倒産して株価がゼロになったとしても、損益はプラスマイナスゼロです。
こうなると、心理的にグッと楽になりますね。
株価が上がったり下がったりを繰り返しても、投資コストは既に回収済みだと思えば、株価の動きに右往左往して、利益確定の売却に走ることはなくなります。
テンバガー達成まで保有し続ける可能性も大いに上がります。
自分の経験上も、複数銘柄に投資していると、株価2倍のダブルバガーをつかめる確率は結構あります。
今後、恩株を増やしていくことを意識して、私もテンバガーをつかみたいです!
まとめ
「株価が2倍になったら、半分売る」
この恩株というシンプルな方法で、その後の株価の動きに動揺せずに、優良株がテンバガーになるまで持ち続けることができる可能性が、大きくなります。
もちろん、半分を売らずに、全部をテンバガー達成まで持っていた方が、利益はより大きくなるわけですが、それは後から見た結果論でしかありません。
途中で売ってしまうという、人間の心理面の弱さを克服するために、恩株は非常に有効な方法だと考えています。
今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!
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