分散投資の黄金ナンバーはいくつ?~インデックス投信と高配当株の個別株リスク~

分散投資

 

高配当株投資は個別株に関するリスクがあるけれども、インデックス投資は株式市場全体に分散投資する。だから、インデックス投資は高配当株投資よりリスクが低く安全だと、よく言われています。

 

だけど、果たして、それは本当なのでしょうか?

 

パッと感覚的に言うと、例えば、高配当株の三菱商事やNTTを買うのって、インデックス投資(日経平均株価)を買うのと、リスクの大きさは何が違うの? 基本的にリスクはほぼ同じようなものでは? という感じです。

 

米国株なら、コカコーラやP&Gなどの米国高配当株を買うのと、米国株インデックス投資(S&P500など)を買うのとで、リスクがそんなに違うの? という感覚です。

 

今回は、高配当株投資の個別株リスクと分散投資について、考えてみました。

 

個別株への投資と分散投資

“卵は一つのカゴに盛るな”

 

分散投資の大切さを伝える名言です。

卵を一つのカゴに入れると、そのカゴをひっくり返してしまったら、卵が全部割れてしまう。だから、複数のカゴに分散して入れましょう、という意味です。

 

投資で言うと、持っているお金を、一つの株式銘柄に全て投資してしまうのではなく、複数の銘柄に分散して投資しましょう、という意味になります。

 

分散して投資しておけば、仮に1社の株価が大きく下落したり、倒産したりすることがあっても、他の投資先の株価上昇でカバーしたりして、ダメージを最小限に抑えることができます。

 

そして、インデックス投資が推奨される理由の一つに、この分散投資が効いているという点が挙げられます。

 

例えば、日経平均株価指数に連動するインデックス投資信託を買えば、日経平均に採用されている225社全ての株式を少しずつ買う(=225社への分散投資)のと同じ効果が得られます。

 

一方、高配当株を買うということは、どこか特定の会社の株式を買うことになりますので、個別株リスクを負います。

 

A社の株式を買ったら、A社の業績が悪くて株価が下がったり、A社が倒産して株式価値がゼロ円になったりした場合、ストレートにダメージを食います。

 

だけど、高配当株=個別株への投資と言っても、A社だけを買うのではなくて、他にB社・C社など、何社か複数の会社を買ったらどうでしょう?

 

この場合、リスクが分散されます。

1社だけ買うならリスクは高いですが、2社・3社と投資先を増やしていくと、個別株リスクは下がっていきます。

 

極端な話、日経平均に採用されている225社の株式を全て個別に買えば、日経平均のインデックス投信を買うのと、同じようなリスクになってきます。

 

でも、225社も買うのは、現実的には大変です。管理も難しくなります。

 

高配当株のメリット(定期的な配当金や増配)を受取りつつ、個別株リスクを下げるためには、どのくらいの数の会社に分散投資すればよいのでしょうか?

 

それについては、次項目のような研究がされています。

分散投資の効果は銘柄数が増えると減っていく

あのバートン・マルキールによる名著「ウォール街のランダム・ウォーカー」に、分散投資の効果が述べられています。

ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理
【内容紹介】 ◆全世界で読まれている「投資のバイブル」 1973年の初版以来、全米累計150万部を超え、「投資の名著」として絶賛されるベスト&ロングセラー、A Random Walk Down Wall Streetの最新版。本書の主張は「インデックスファンドへの投資がベスト」というシンプルなものだが、類書と異なる点...

 

―――以下、上記著書からの引用―――

シェークスピアの表現をもじって言えば、いいことがありすぎて困ることがあるのだろうか。言い換えれば、分散投資がもはやリスクを減らすための魔法の杖とはならない境界点があるのだろうか。

多くの研究が示すところでは、答えは圧倒的に「イエス」である。

分散投資の黄金ナンバー

―――引用終わり―――

 

⇒上記グラフは、縦軸がリスク、横軸が分散投資する株式銘柄数ですが、10~20銘柄を過ぎたあたりから、リスクの下がり方が緩やかになっています。

 

そして、50銘柄を超えるとほとんどリスクは下がらなくなります。

50銘柄という数字は、著者のマルキールが言うところの「黄金ナンバー」なのです。

 

つまり、50銘柄に分散投資でも、100銘柄や200銘柄に分散投資でも、それ以上の銘柄数に投資するインデックス投信信託でも、リスクに大きな違いはありません。

 

言い換えると、分散投資をしすぎても意味がない、ということになります。

 

⇒ただし、50銘柄と言っても、例えば電力会社50社に投資しても、リスク分散効果は薄いです。いろんな業種に分散して投資する必要があります。

 

個人投資家にとっては、50銘柄という数は多すぎて、業績動向をきちんとウォッチしながら管理するのは、なかなか難しいと思います。

 

上記グラフでは、10銘柄くらいまでは急激にリスクが下がり、それ以降の銘柄数では、だんだんカーブが緩やかになっています。

 

ですので、優良な高配当株(ex. 減配しない累進配当ブラザーズなど)を選んで、その中から、管理可能な10銘柄から20銘柄程度を保有しておくことで、個人投資家にとっては十分な分散投資効果が得られると考えています。

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まとめ

上記のように、個別株リスクについては、50銘柄以上に分散投資すれば、インデックス投信と比較しても、ほとんどリスクに差がありません。50銘柄で、インデックス投信と同じような分散投資効果が得られます。

 

これは、米国株と米国株インデックス投信の場合でも、同様の考え方になります。

 

ただ、50銘柄という数は、決算発表を追うだけでも大変な数なので、個人投資家にとって現実的には、10銘柄~20銘柄程度への分散投資でも十分な効果があると考えています。

(なお、分散投資すればポートフォリオ全体で絶対に下がらない・損失が出ないという意味ではありません。株式市場全体が下落するような相場では、分散投資していても下がることはあり得ます)

 

個別株のリスクにおびえて、インデックス投資こそが至高と思いこんでしまうのは、もったいないです。

インデックス投資は優れた手法ですが、少なくとも、個別株リスクがあることを理由に、高配当株投資を選択肢から外すのはもったいないと考えています。上記のように、適切に分散投資をすれば、個別株リスクは下げられますから。

なんなら、インデックス投資と高配当株投資と両方をやってもいいと思います。

 

適切な分散投資で個別株リスクを下げながら、世間では過小評価されている高配当株のメリット(定期的な配当金や増配)を享受する投資戦略で、今後も長期的に高配当株に投資していきたいと思います。

 

今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!

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