FIREするために必要なお金として、1億円で足りる・いや足りない、2億円・3億円は欲しいとの話をよく見かけます。
パッと感覚的に考えたら、1億円もの大金があれば足りるような気もします。
でも、人生100年時代と言われるほど寿命が延びていることを考えたら、本当に1億円で足りるのか不安にもなってきます。
そこで、今回は、果たしてFIREするのには1億円で足りるのかどうか、検証してみました。
生涯年収の観点
1億円で足りるかを考えるにあたって、生涯年収の観点から見てみます。
もし一般的な生涯年収が1億円だったとしたら、1億円あれば絶対足りるはずという考え方です。生涯年収が1億円を上回っていたとしたら、残りの労働期間や寿命を考慮して、足りる足りないの判定をすればいいことになります。
生涯年収とは、学校を卒業し、就職してから定年退職するまでの約40年の間に受け取った給料・ボーナス等の総額です。
普通のサラリーマン・会社員の生涯年収は、およそ2億円から3億円と言われています。
これは、ざっくりとした計算でも分かります。40年間働くとして、その間の平均年収別に計算してみます。
平均年収400万円×40年=1億6千万円
平均年収500万円×40年=2億円
平均年収600万円×40年=2億4千万円
平均年収700万円×40年=2億8千万円
何年働くか、どのくらいの年収かは、個人個人によって当然違いますが、生涯年収の金額は、大体2億円から3億円くらいにおさまると思います。
平均年収は40年間の平均です。
新卒の頃は、月額給料20万円×12か月=240万円+寸志ボーナスくらいだとして、徐々に年齢や昇進を重ねると増えていきます。
自分の生涯年収がいくらになりそうか、ざっくりと試算するには、自分のサラリーマン人生でもらえる最高年収はどれくらいか、その最高年収をもらえる年数は何年かについて考えてみると推定できます。
平均年収は、必ず最高年収よりも低くなるからです。
(例えば、最高年収が700万円なのに、平均年収が800万円になることはあり得ません)
今回は、生涯年収については、2億5千万円として考えたいと思います。
生涯年収が2億5千万円なら、その40%が1億円。
そして、労働期間40年の40%は16年です。16年かけて1億円を稼ぐ計算です。
じゃあ、1億円持ってるなら16年は働かなくてもいいよね、という考え方になります。
ですので、単純計算だと、1億円あるなら、定年まで残り16年を切って入れば、FIREすることができます。
よって、大体45才前後よりも上の年齢であれば、FIREが可能となる計算です。
現金1億円の力
ここで、別の視点でも考えてみます。
現金1億円は、FIREに必要な生活費という視点で見ると、どのくらいの力を持っているのでしょうか。
これは、全く働かなくても、1億円で何年暮らせるのかを考えてみると、よく分かります。
例えば、年間500万円を生活費として使う場合、1億円あれば20年暮らせます。年間400万円なら25年です。
年間500万円を生活費に使えるということは、手取り年収で年500万円あるのと同じことを意味します。
そして、手取り年収で年500万円なら、税引前のいわゆる年収は650万円に相当します。
手取り年収で年400万円なら、税引前は年収500万円相当です。
つまり、年間500万円の生活費=年収650万円と同じ生活レベルになります。
ただし、この年間500万円の生活費から、国民年金保険料と国民健康保険料を払う必要があります。
国民年金保険料は、1人当たり年間約20万円。国民健康保険料は、住んでいる自治体で異なりますが、収入がない場合、年間で2~3万円くらいです。
ですので、夫婦2人だとすると、この2つの社会保険料で、年間約50万円弱。
これを考慮すると、年間500万円の生活費=年収600万円と同じ生活レベルになります。
よって、1億円あれば、年収600万円の人と同じ生活レベルで、20年間も暮らせます。
ということは、個人差はありますが、例えば年金支給開始の65歳まで生活できれば、後はなんとかなるという人の場合は、65歳-20年=45歳でFIREできるという計算になります。
上記は、年間500万円の生活費(=年収600万円レベル)での想定ですから、年間500万円も生活費に使わないという場合は、さらに早期のFIREが可能です。
資産運用・投資の力
1億円を現金のまま置いておくのではなく、投資で運用した場合、何年くらい暮らせるのでしょうか。
1億円の元本を投資して収益を得ながら、収益だけでは生活費に足りない分は、元本を少しずつ取り崩していくイメージです。
これを計算するには、金融電卓という便利なサイトがあります。
当初の資金、毎月の取崩し額、想定利回りを入力すれば、資金が何年持つのかを教えてくれます。
ここでは、下記のように入力します。
当初の資金:1億円
毎月の取崩し額:41.7万円=年間500万円の生活費
想定利回り:年3%
※株式への投資の場合、一般に年6%程度の利回りが期待できます。配当利回り3%以上の高配当株もたくさんあります。よって、上記での想定利回り3%は、過度な数字ではなく、妥当な範囲内だと考えています。
上記の条件を金融電卓サイトに入力すると、以下の結果になりました。
※出所:金融電卓サイト
結果は、30年6か月の間、資金が持つというものです。
当初1億円を年3%で運用しつつ、少しずつ取り崩していけば、生活費として毎月41.7万円を使っても、30年6か月も資金が持ちます。
ということは、個人差はありますが、例えば年金支給開始の65歳まで生活できれば、後はなんとかなるという人の場合は、65歳-30年=35歳でFIREできるという計算になります。
5年分の資金的な余裕を見たとしても、40歳にはFIRE可能です。
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まとめ
上記のように、1億円あれば、40代なら十分FIREできると考えます。
自分が一生かけて稼ぐ生涯年収の観点からも、一般的な生活費の観点からもFIRE可能です。1億円って、使っても結構長い間、なくならないものですね。
FIREするには1億円では足りないという話は、特に日本人は心配性で余裕度を持ちたい傾向がありますから、よく理解できます。
ただ、2億円・3億円あれば安心度は増しますが、100%大丈夫なわけではないですし、だらだらとサラリーマンを続けている間に、自分の残りの人生・元気で動ける期間は、どんどん少なくなっていきます。
結局は、FIREするには、どこかの時点で、誰でもない自分自身で決断する必要があります。生活費や価値観には個人差・家庭差があるからです。
私も、今回の計算を頭に入れ、投資活動を毎日コツコツと続けながら、FIRE・配当生活に向けて、準備をしていこうと思います。
今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!
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