※本記事は、2022年版に更新しました。下記ご参照ください。
※三菱UFJリースは、2021年4月1日付で、日立キャピタルと合併し、社名を「三菱HCキャピタル」に変更しました。
三菱HCキャピタルの2021年3月期本決算の発表がありましたので、2021年版の内容に更新しました。
8593三菱HCキャピタルは、高配当株の一つであり、私も現在保有しています。
マイルールで定めた、高配当株買いの4つの基準に照らして、三菱HCキャピタルを検討します。
基準1.配当利回りが3%以上(税引前)
三菱HCキャピタルの予想配当利回りは約4.3%の高さ。基準1はクリアです。
基準2.直近5年以上、増配傾向が続いていること(最低でも前年の配当金額を維持していること)
三菱HCキャピタルの配当金の推移
2016年3月期:12.3円(前年比29%増)
2017年3月期:13円(前年比5%増)
2018年3月期:18円(前年比38%増)
2019年3月期:23.5円(前年比30%増)
2020年3月期:25円(前年比6%増)
2021年3月期:25.5円(前年比2%増)
2022年3月期予想:26円(前年比2%増)
三菱HCキャピタルは、増配傾向を継続していることから、基準2もクリアです。
同社は、なんと22年連続増配!という素晴らしい実績を持っています。
22年連続増配ということは、減配しない累進配当を22年以上続けているという意味と同じです。株主還元を重視する優良企業であると言えます。
※累進配当とは、減配せずに、少なくとも前年と同額の配当または増配を行う、素晴らしい配当方針のことです。
三菱HCキャピタルは、22年連続増配ですので、あのリーマンショックの時も、コロナショックの時も、増配を継続してきました。
2021年5月の決算説明会においても、以下のように説明しています。
「株主還元は、今後も配当によって行うことを基本と考えており、旧三菱UFJリースにおける22期連続増配の実績や、旧両社における配当方針にて、旧三菱UFJリースでは配当性向30%台、旧日立キャピタルでは40%程度、と示していたことも踏まえて、この水準と致しました。」
※配当性向=1株当り配当金/1株当り利益
⇒22年連続増配中の実績をストップさせないという、経営陣の意思・決意、良い意味でのこだわりを感じます。
経営陣の株主還元・配当への意識は非常に高く、三菱HCキャピタルの増配傾向は続くと推定されます。
なお、三菱HCキャピタルの株価は600円程度で、単元株は100株であるため、6万円(600円×100株)という比較的少額で単元株100株を購入することが可能です。この点も魅力的です。
基準3.倒産リスクがほぼ無いと考えられること
三菱HCキャピタルは、売上高9千億円、時価総額9千億円の大企業であり、倒産リスクは限りなく低いと想定されます。
また、三菱グループ各社(三菱UFJフィナンシャルグループ、三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱商事など)や日立製作所が、三菱HCキャピタルの大株主になっていますので、資本関係は非常に安定しています。
基準4.業績が好調または堅調であること
2021年4月、三菱UFJリースと日立キャピタルが合併し、三菱HCキャピタルが誕生。
両社の合併は、お互いの強みを活かして、ビジネス領域を相互補完するものであり、経営統合によって、特に、社会インフラ・環境エネルギー・モビリティの分野に重点的に注力します。
三菱HCキャピタルは、リース事業の業界首位級で、国内・海外に幅広く事業を展開しています。
リースの対象は、事務機器・IT機器・工作機械・自動車・住宅設備・不動産・医療機器・太陽光・風力発電・航空機・船舶・コンテナ・鉄道車両・インフラなど、多岐にわたり、多様な顧客に対し、必要なファイナンスを提供しています。
海外への進出にも積極的で、北米・欧州・アジアの各拠点にて、事業を行っています。
再生医療や自動運転事業での提携など、新規事業分野への進出も拡大中です。
なお、コロナショックで大きなマイナス影響を受けた航空機リース事業が、全体の利益に占める割合は25%程度であり、コロナワクチン等による世界経済の再開に伴って、着実に回復していくと想定されます。
2021年6月には、米国大手の海上コンテナリース会社を買収することを発表しました。これにより、三菱HCキャピタルのコンテナ保有数は、世界第2位の規模に成長。
※コンテナは、商品を入れて運ぶための巨大な箱です。クレーンを使って、コンテナごと、船に乗せます。港や船の映像で、コンテナが積み上げられているのをよく見かけると思います。
世界中の国民の日常生活に必要となる、船舶による商品・農作物の輸出入には、コンテナの使用が欠かせません。コンテナは、海上物流には必須のアイテムです。
最近では、世界的なコンテナ不足によって、コンテナ価格が急騰するという事態も発生しました。
ですので、海上コンテナリース事業は、持続的な成長市場として、安定的な需要と高い収益性を有しています。今後の事業拡大が楽しみな分野です。
三菱HCキャピタルは、業績の数字には、年により多少のアップダウンはありますが、おおむね業績は堅調に推移しており、配当を維持できなくなるほど、大きく悪化することはないと考えています。
結 論
以上を総合的に考慮し、高配当株として、三菱HCキャピタルは買いと判断しています。
特に、22年連続増配に代表される経営陣の株主還元意識の高さと、合併による企業体力・収益性の向上が、魅力的です。
今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!
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