※本記事は、2020年版に更新しました。下記ご参照ください。
JTの2018年12月期本決算の発表がありましたので、2019年版の内容に更新しました。
2914JTは、高配当株の一つで、私も現在保有しています。
本ブログの記事に掲載した、高配当株買いの4つの基準に照らして、JTを検討します。
基準1.配当利回りが3%以上(税引前)
JTの予想配当利回りは、なんと5.3%! 余裕で基準1はクリアです。
税引後の配当利回りも4.2%(=5.3×80%)であり、私の理想とする “税引後で4%” を上回っています。
基準2.直近5年以上、増配傾向が続いていること(最低でも前年の配当金額を維持していること)
JTの配当金の推移
2014年12月期:100円
2015年12月期:118円(前年比18%増)
2016年12月期:130円(前年比10%増)
2017年12月期:140円(前年比8%増)
2018年12月期:150円(前年比7%増)
2019年12月期予想:154円(前年比3%増)
※2019年2月に、自社株買い500億円を発表
JTは毎年増配しており、増配傾向が続いていることから、基準2もクリアです。
減配をしないで、少なくとも前年の配当金額を維持するか、または増配を行うという配当のやり方を、累進配当といいます。
JTは、この累進配当を15年以上も続けてきました。経営陣の株主還元・配当への意識は非常に高く、JTの増配傾向は続くと推定されます。
さらに、JTの特殊事情として、日本国(財務省)がJT株式の33.3%(666,920千株)を保有している大株主である点が挙げられます。
2018年12月期の配当150円で計算すると、国はJTから、配当金1,000億円(666,920千株×150円)を受け取っており、これは日本の国家予算に歳入として組み込まれています。
ですので、もしJTが減配をした場合、国家予算が数百億円単位で減ることになります。
そのため、配当の維持・増配についてJT経営陣に対し、国から有形無形のプレッシャーがかかっています。よって、JT経営陣の増配へのモチベーションはかなり高いと考えられます。
この点からも、JTの増配傾向は続くと推定されます。
基準3.倒産リスクがほぼ無いと考えられること
JTは、売上高2兆円以上、時価総額約5兆7千億円、日経平均225銘柄の一つ、日本国が大株主の超大企業であり、倒産リスクは限りなく低いと想定されます。
基準4.業績が好調または堅調であること
JTは、国内たばこ事業、海外たばこ事業、医薬品事業、食品事業などを行っています。
このうち、国内の紙巻たばこは縮小傾向ですが、加熱式たばこ(プルームテック)は拡大傾向です。また、海外たばこ事業では、各国で企業買収を複数行っており、拡大傾向にあります。
JTは、たばこの国際ブランド(Winston、Camel、MEVIUS、LDなど)を所有していて、海外市場での販売数量を伸ばしています(2018年度は世界シェア28%)。
このため、為替の影響を除いたベースで考えると、2018年度も2019年度予想も、営業利益は増益であり、拡大傾向が続いています。
加熱式たばこにおいても、2019年1月に、新製品プルームテック・プラスとプルームテックSを発売開始し、本年7月~9月にかけて、全国展開が完了する予定です。
国内の加熱式たばこ市場は、現在アイコスのシェアが9割ですが、JTの本格的な反撃が始まります。
業績の数字には、年によりアップダウンがありますが、おおむね業績は堅調であり、配当を維持できなくなるほど大きく悪化することはないと考えています。
結 論
以上を総合的に考慮し、高配当株としてJTは買いと判断しています。
特に、配当利回りが5%以上と非常に高い点と、減配しない累進配当を15年以上継続している点が、魅力的です。
今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!
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