オリックスの2025年3月期本決算の発表がありましたので、2025年度版の内容に更新しました。
8591オリックスは、高配当株の一つで、私も現在保有しています。
高配当株の買いの4つの基準に照らして、オリックスを検討します。

基準1.配当利回りが3%以上(税引前)
オリックスの予想配当利回りは、約4.1%の高さ。基準1はクリアです。
ただし、上記の4.1%は、今期26/3期配当予想(詳細は下記の基準2ご参照)の下限の配当120.01円で計算した数値です。
今期26/3期の業績予想純利益を達成した場合の配当予想132.13円で計算すると、予想配当利回りは4.5%になります。
ですので、オリックスの実質的な配当利回りは4.1%以上であるとも考えられます。
基準2.直近5年以上、増配傾向が続いていること(最低でも前年の配当金額を維持していること)
オリックスの配当金の推移
2015年3月期:36円
2016年3月期:45.75円(前年比27%増)
2017年3月期:52.25円(前年比14%増)
2018年3月期:66円(前年比26%増)
2019年3月期:76円(前年比15%増)
2020年3月期:76円(前年と同額)
2021年3月期:78円(前年比3%増)
2022年3月期:85.6円(前年比10%増)
2023年3月期:85.6円(前年と同額)
2024年3月期:98.6円(前年比15%増)(注1)
2025年3月期:120.01円(前年比22%増)(注2)
2026年3月期予想:120.01円(前年と同額)(注3)
注1)「配当性向33%または前期23/3期配当と同額85.6円のいずれか高い方」を24/3期の配当とすると発表。いずれか高い方ですので、最低85.6円以上となります。
注2)「配当性向39%または前期24/3期配当と同額98.6円のいずれか高い方」を25/3期の配当とすると発表。いずれか高い方ですので、最低98.6円以上となります。
注3)「配当性向39%または前期25/3期配当と同額120.01円のいずれか高い方」を26/3期の配当とすると発表。いずれか高い方ですので、最低120.01円以上となります。
※2020年11月に上限442億円の自社株買いを発表
※2021年5月に上限500億円の自社株買いを発表
※2022年5月に上限500億円の自社株買いを発表
※2023年5月に上限500億円の自社株買いを発表
※2024年5月に上限500億円の自社株買いを発表
※2025年5月に上限1,000億円の自社株買いを発表
オリックスは、減配せずに、増配傾向を続けていますので、基準2もクリアです。
2025年5月12日の決算説明会において、オリックスは、株主還元について、以下のように発表しました。
⇒26/3期の配当は、「配当性向39%または配当120.01円(前期25/3期配当と同額)のいずれか高い方」です。
※なお前期25/3期配当120.01円も、配当性向39%で計算された配当
「いずれか高い方」ですから、前期25/3期配当と同額の120.01円は下限として保証されています。少なくとも、今期26/3期の配当として1株当たり120.01円は支払われます。
⇒1株当たり配当金=当期純利益×配当性向÷株式数
※配当性向(%)とは、当期純利益のうち、どれくらいの割合を配当にあてるかという数字です。
一方、オリックスの今期26/3期の予想純利益は3,800億円です。
会社予想通りに3,800億円の純利益を達成した場合、上記の式にあてはめると、
・今期26/3期の配当=純利益3,800億円×配当性向39%×約11.2億株=配当132.13円
※株式数の情報は、決算短信の2ページ目に記載されています。
この26/3期の配当予想132.13円(増配率10%の大幅増配)が、上記の決算説明会資料左側の棒グラフに記載されている数字です。
なお、配当性向39%で計算しますので、今期26/3期の業績が会社予想純利益3,800億円を上回った場合、配当は132.13円 ”以上” の額になります。
⇒ここで注目したいのは、「配当性向39%または前期25/3期配当120.01円のいずれか高い方」が配当になりますから、
仮に今期25/3期の会社予想純利益3,800億円を下回ったとしても、前期25/3期の純利益3,516億円を少しでも上回れば増配になるという点です。
⇒つまり、「配当性向39%または前期25/3期配当120.01円のいずれか高い方」という配当方針は、最低でも配当120.01円を支払い下限保証する一方で、
上振れの方向には、業績次第で大幅な増配もあり得る、非常に株主思いの配当方針です。株主にとって、とてもありがたいです。
最低でも前期配当と同額を支払うという、このオリックスの配当方針は、実質的に、減配しない「累進配当政策」を対外的に公約していることになります。
(累進配当政策とは、減配をしないで、少なくとも前年の配当を維持するか、または増配を実施するという、素晴らしい配当方針)

オリックス経営陣の株主還元・配当への意識は非常に高いと考えられ、オリックスの増配傾向は続くと推定されます。
基準3.倒産リスクがほぼ無いと考えられること
オリックスは、売上高2兆8千億円、時価総額3兆4千億円、日経平均225銘柄の一つであり、倒産リスクは限りなく低いと想定されます。
基準4.業績が好調または堅調であること
オリックスは、リース事業から始まり、投資、融資、生命保険、銀行、資産運用、不動産、自動車関連、航空機関連、環境エネルギー関連、海外など、さまざまな事業を行っています。
オリックスは、世界30か国以上で、グローバルに事業を拡大中です。
海外のM&Aにも積極的で、注力中の環境エネルギー事業分野において、再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱発電など)会社の大型買収も実行するなど、海外で稼ぐ体制も構築しています。
また、逆に、所有する企業・事業の売却を行い、定期的に事業を入れ替えながら、売却益を得るビジネスモデルも構築しています。
上記のように多数の事業を行っているため、オリックスは何の会社か分からないと、よく言われますが、逆に、この点がオリックスの強みでもあります。
事業を多角化しているので、ある事業が不振でも、他の事業が好調でそれをカバーし、オリックスグループ連結全体で見ると、業績はおおむね順調という結果となっています。
このオリックスの強みは、設立初年度を除き、なんと60年間も毎期黒字を計上しているという収益体質の強さにも表れています。
60年間毎期黒字ということは、日本のバブル経済崩壊、リーマンショック、コロナショックなどの厳しい事業環境の時においても、赤字になっていないということになります。
オリックスの持続的に成長する力を強く感じます。
2023年4月に、大型案件として、オリックスは、同社と米国MGM社が共同で手掛ける大阪IRプロジェクト(カジノを含む)について、国から正式に認可を受けました。
大阪IR案件でどれくらいの利益が得られるか、具体的な数字はまだ明らかになっていませんが、継続的に大きな利益を得られそうで、株主としては今後の進捗が非常に楽しみです。
大阪IRの開業は、2030年秋頃が予定されています。あと5年、まだ先のようで意外と早いですね。
高い配当利回りの配当金をオリックスから受け取りながら、楽しみに待ちたいと思います。
オリックスの業績の数字には、年により多少のアップダウンがありますが、おおむね業績は堅調であり、配当を維持できなくなるほど大きく悪化することはないと考えています。
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結 論
以上を総合的に考慮し、高配当株として、オリックスは買いと判断しています。
特に、持続的な収益力の強さと、実質的な累進配当政策の公約など株主還元意識の高さ・継続的な積極還元姿勢が、非常に魅力的です。
ゆるやかに配当生活中のショウでした!


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