年金について、ぼんやりとした知識しかないので、詳しく知りたいと思い、
「人生100年時代の年金戦略」著者:田村正之
を読みました。
※本記事はPR広告を含みます。
著者の田村氏は、日本経済新聞の記者で、日経マネーの副編集長も務めたこともあります。
この本は、私の期待以上の内容でした。
年金とは何か、年金の仕組み、いくらもらえるのか、どうすれば年金をフル活用できるのか、など将来に向けて、正しい知識が身に付きます。
改めて認識したこと
ニュースなどで、たびたび報道されるように、私は年金に対して、漠然とした不安を持っていました。けれど、この本を読んで、年金について、きちんとした認識を持つことができました。
もちろん、老後は年金だけでは全ての生活費をカバーできませんが、将来の生活費の一部として、年金にも希望が持てることが分かりました。
・年金は破たんしないし、きちんと払われる。
・年金ほどお得な保険は、民間の保険には無い。年金保険料は、払っておかないと損である。
ということが、根拠も含めて、よく理解できました。
――――――――以下、この本の内容をざっくりご紹介します――――――――――
年金の本質
・年金の本質は保険、人生のリスクに備える総合保険である。
・老齢年金、障害年金、遺族年金がそろったフルパックの保障を受けられる。
・老齢年金:いわゆる年金。原則65歳以上から生きている間ずっと受け取れる。
・障害年金:事故や病気で障害が残った場合に受け取れる。
・遺族年金:一家の大黒柱が亡くなったときに、残された遺族が受け取れる。
年金は破たんしない
・日本は高齢化が進み、巨額の財政赤字で年金制度は破たんすると、よく耳にするが、そもそも年金制度を破たんさせるメリットが国にはない。
・年金を破たんさせたら、生活に困窮する高齢者が大量に増加し、生活保護の受給者が増える。生活保護は全額税金で支払われるが、年金の場合は税金は半分、残り半分は我々が払う保険料である。
・よって、国の財政にとっては、明らかに年金制度を維持する方が得である。
・また、受給世代の高齢者は、永遠に増え続けるわけではなく、団塊の世代が亡くなる2040年ごろから、減少に転じて、減り始める。
・マクロ経済スライドという、年金破たんを防ぐ仕組みもある。本来、賃金や物価の上昇に合わせて、年金の額も上がっていくが、この年金の伸びについて、財源の範囲内に自動的に抑制する仕組みがマクロ経済スライド。
年金はお得
・年金は、国民年金(自営業者向け)と厚生年金(会社員・公務員向け)がある。
・厚生年金は、国民年金に上乗せする仕組みなので、厚生年金の加入者は、自動的に国民年金にも加入している。
・国民年金保険料の半分は税金、厚生年金保険料の半分は会社が負担する仕組み。つまり、本人の支払い負担は半分であるが、受取り時は100%分をもらうことができる。
老齢年金はいくらもらえるのか
・国民年金の場合、40年間フル加入だと、年間約78万円(月約6万5千円)が老齢年金として支給される。夫と妻それぞれが、この額を受け取れる。
・厚生年金の場合、年収に応じて、支払う保険料が決まり、受け取れる額も決まる。年収が高ければ高いほど、毎月支払う保険料は高くなるが、将来受け取る年金額も高くなる仕組み。
・厚生労働省の試算で、会社員の平均とされている年収500万円で、40年間フル加入した場合、厚生年金分は、月約9万1千円が老齢年金として支給される。
・よって、年収500万円のサラリーマンの夫と妻(専業主婦)が、年金に40年間フル加入した場合、将来もらえる年金は、夫婦合わせて、月約22万1千円(夫:国民年金6万5千円+厚生年金9万1千円、妻:国民年金6万5千円)
・もし妻が専業主婦ではなく、働いて厚生年金に加入していた場合は、その分がさらに上乗せされる。
・但し、年金の額は、経済状況やインフレ事情によって、上下するので、上記の額が保証されているわけではない。なお保証はないが、制度上、急激な増減がないように設計されている。
年金の有利な受取り方法
・通常、老齢年金の受取りは65歳に開始する。
・老齢年金の受取り開始を、最大70歳まで1か月単位で繰り下げることが可能。例えば、65歳ではなく、70歳から年金を受け取ることにすると、65歳受給開始と比べて、受取り額が42%アップする。
・繰り下げている期間は、年金を受け取れない。上記例だと、65歳から70歳までの5年間は年金ゼロ。
・年金ゼロの期間分を、受取り額のアップ分で取り返せるのはいつになるのか。
⇒何歳に繰り下げたとしても、受給開始から11年11か月後。繰り下げて70歳から受給開始なら、81歳11か月以上まで生きることができれば、繰り下げた方がお得となる。
―――――――――――内容紹介 終わり―――――――――――――――
まとめ
上記は、本当にざっくりとした紹介ですので、詳しくはぜひこの本を読んで頂きたいと思います。
民間の保険を寄せ付けない、「最強の保険」である年金保険を活用しない手はありません。しっかりと勉強して、年金を活用していきたいと考えています。
年金だけでは全てをカバーできませんが、足りない部分は、高配当株からの配当金で用意しておくつもりです。
今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!
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