インデックス投資は必ずしも最適ではない~そう考える明確な理由~

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インデックス投資と高配当株投資を比較検討

 

「新NISA」が、ついにスタートしました!

株式売却益や配当金にかかる税金が無期限で非課税となる新NISA、ぜひ活用したいですね。

 

では、この有利な新NISAで何を買うべきか。何に投資すべきでしょうか。

 

投資家の界隈で声高に叫ばれているのは、インデックス投資信託(全世界株式型 or 米国株式型)に投資すべきというものです。

 

そこでは、インデックス投資こそが、最も効率的で最適な選択肢であるとされ、実際、このような意見をよく目にします。

 

でも、本当に新NISAでのインデックス投資が最適なのかな?

自分で計算してみないと納得できないよ。

 

そう思ったので、今回は、新NISAでの高配当株投資とインデックス投資を比較し、試算して検討してみました。

 

≪注≫ 本記事は、インデックス投資が駄目だと言っているのではありません。インデックス投資も高配当株投資も、両方とも優れた投資法の「一つ」と考えていますので、ご承知置きください。

 

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インデックス投資の場合の試算

インデックス投資の場合について、以下の前提条件にて試算します。

≪前提条件≫

・米国S&P500指数に連動するインデックス投資信託に投資。※1

複利で年6%のリターンを想定。※2

・新NISAで毎月5万円(=年60万円)を30年間投資。※3

 

※1:

投資するインデックスの想定は、どの指数でも良いですが、ここでは人気の米国S&P500を想定しておきます。

 

※2:

投資に関する各種の研究結果として、株式を対象として長期投資する場合、平均して「複利で年約6%」のリターンが得られるとの結論が出ています。

 

※3:

毎月5万円を30年間ですから、投資元本は1,800万円(=5万円×12カ月×30年)です。

インデックス投資信託の場合、新NISAの生涯投資枠は合計1,800万円ですから、本件投資元本による利益については、全額非課税となります。

 

[新NISAの概要]

新NISAの概要

※出所:金融庁HP

 

【試算結果】

上記の前提条件で試算すると、30年後に投資資産時価は約5千万円になります。

本件投資元本は1,800万円でしたから、30年の積み立て投資で約2.8倍という試算結果です。

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高配当株投資の場合の試算

高配当株投資の場合についての試算は、上記インデックス投資の試算結果を踏まえて、逆算方式で行っています。

 

具体的には、インデックス投資の試算結果と同じくらいの投資成果、すなわち30年後に投資資産時価5千万円を達成するためには、前提条件として、どれくらいの増配率が必要なのかという観点で試算しました。

なお、内容的には特別に難しいものではなく、エクセルなどの表計算ソフトで作れば、簡単に試算できるものです。

 

その結果、高配当株投資で30年後に資産時価5千万円に達するためには、以下の前提条件が必要であることが分かりました。

 

逆に言えば、以下の必要な前提条件さえ満たすことができれば、高配当株投資のリターンは、インデックス投資のリターンを上回るということになります。

 

≪高配当株投資で30年後に資産時価5千万円を達成するのに必要な前提条件≫

インデックス投資の場合と同じく、毎月5万円(=年60万円)を30年間投資する。投資額は30年で合計1,800万円。 ※1

 

投資対象は、配当利回り4.0%(税引前)の複数の高配当株。 ※2

 

受け取った配当金は、高配当株に全額再投資する。 ※3

 

④増配率=株価上昇率 と想定する。 ※4

 

⑤増配率を2.32%とする。 ※5

 

※1:

但し、高配当株は、新NISAの成長投資枠(上限1,200万円)だけでしか買えないため、新NISAでは1,200万円を投資し、残りの600万円は特定口座(課税)で投資する。

 

※2:

配当利回り4.0%の高配当株1社への投資の場合でも、保有する複数の高配当株ポートフォリオ全体の平均配当利回りが4.0%の場合でも、試算結果は同じです。

複数の高配当株に投資することで、リスクを下げます

 

※3:

新NISA口座で受け取った配当金は非課税なので、そのままの配当金額を再投資。特定口座での配当金は、税金約20%を差し引いた後の税引後配当金額を再投資します。

 

※4:

当たり前のようですが、増配が発表されると、通常は株価も上昇します。増配率=株価上昇率 が成り立つ理由については、下記の記事をご参照ください

高配当株の「増配率」が持っている意味と重要性
増配率とは、企業の配当金が1年前の配当金からどれくらい増減しているかを率(%)で示したもので、以下の式で計算します。 増配率=配当金÷前年の配当金 高配当株投資と増配率との関係は重要ですし、いろいろな意味があります。 今回は、増配率が持って...

 

※5:

増配率(%)=配当金÷前年の配当金 で計算します。

例えば、今年の1株当たり配当金が105円、前年の配当金が100円だった場合、増配率は5%(=105円÷100円)になります。

 

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≪本件試算の方法≫

例えば、当初の株価1,000円、1株当たり配当金40円(=配当利回り4.0%)の高配当株に投資するとします。

本件は、毎月5万円=年間60万円の投資額、増配率2.32%、増配率=株価上昇率の想定ですから、

 

・当初:株価1,000円、1株当たり配当金40円

 

・1年後:

購入株数600株(=投資額60万円÷株価1,000円)

保有株数600株

1株当たり配当金40.93円(=40円×1.0232、増配率2.32%)

受取り配当金24,557円(=600株×40.93円、新NISAで非課税)

株価1,023円(=1,000円×1.0232、増配率=株価上昇率)

 

・2年後:

購入株数610株(=(投資額60万円+受取理配当金24,557円)÷株価1,023円)

保有株数1,210株(=保有残高600株+新規購入610株)

1株当たり配当金41.88円(=40.93円×1.0232、増配率2.32%)

受取り配当金50,688円(=1,210株×41.88円、新NISAで非課税)

株価1,047円(=1,023円×1.0232、増配率=株価上昇率)

 

※なお、1円単位で表示の項目も、試算上は小数点以下の数値を保持して計算。

 

このような感じで、3年後以降30年後まで計算します。

但し、15年後に新NISAの成長投資枠の上限に達しますので、16年後以降は特定口座(課税)で投資したものとして同様に計算。

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【上記必要条件の場合の試算結果】

上記必要条件で試算すると、高配当株に投資して30年後には、資産時価は約5千万円になります。

それに加えて、30年後の時点で、「手取り配当金約178万円/年(税引後)」を受け取れる状態です。

 

本件投資元本(自分で出したお金)は、毎月5万円の30年ですから、1,800万円です。

 

●15年後には、累計投資額が1,200万円(=自分で毎月払う累計投資元本900万円+累計配当金約300万円の再投資分)となり、新NISAの成長投資枠の上限1,200万円に達します。

 

●よって、16年後以降は、以下の前提で投資したものとして計算します。

①新NISA口座では投資せず(上限到達しているので新NISAでは投資できない)、新NISA口座では15年後時点の資産残高を保有するのみとし、非課税で受け取った配当金は、特定口座(課税)で再投資する。

特定口座(課税)で毎月5万円の投資を行い、約20%の税金を差し引いた後の税引後配当金を再投資する。

 

30年後時点の資産時価は、以下のように成長します。

①新NISA口座:資産時価約2,080万円、配当金約83万円/年(非課税)

②特定口座(課税):資産時価約2,956万円、配当金約95万円/年(税引後)

③合計(①+②):資産時価約5,036万円、配当金約178万円/年(税引後)

 

⇒年間増配率2.32%だと、30年後には、約5千万円の時価の高配当株ポートフォリオに加えて、年間配当金約178万円を毎年毎年受け取れる状態になりました。

 

⇒なお、上記特定口座(課税)で保有分の資産については、含み益が約460万円となりますので、30年後に売却した場合は、売却益(含み益)×約20%=約92万円が税金として差し引かれます。

 

しかし、上記の通り、新NISAと特定口座(課税)を合わせて、税引後の配当金が約177万円/年ありますから、売却益にかかる税金を考慮しても、30年後の資産時価は5千万円以上ある計算となります。

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2つの試算結果に対する評価

上記のインデックス投資と高配当株投資のケースについて、評価を検討します。

 

●実現可能性①:高配当株投資の必要前提条件について

上記の必要前提条件を再掲します。

≪高配当株投資で30年後に資産時価5千万円を達成するのに必要な前提条件≫

インデックス投資の場合と同じく、毎月5万円(=年60万円)を30年間投資する。投資額は30年で合計1,800万円。

投資対象は、配当利回り4.0%(税引前)の複数の高配当株

受け取った配当金は、高配当株に全額再投資する。

④増配率=株価上昇率 と想定する。

⑤増配率を2.32%とする。

 

⇒まず、上記の必要前提条件①は、インデックス投資の試算条件と同じです。

 

⇒前提条件②は、最近の高配当株は好調で株価も上昇しているため、配当利回り4.0%を切っている高配当株もありますが、全然不可能な水準ではなく、配当利回り4.0%の高配当株は普通にあり得ます

※配当利回り=1株当たり配当金÷株価

例えば、現時点(2023年1月12日)の東証プライム上場企業だけに限定しても、配当利回り4.0%以上の企業は147社もあります。

 

⇒前提条件③は、再投資を実行すればよいだけですから、実現できます。

 

⇒前提条件④の増配率=株価上昇率は、通常は成り立ちます

配当利回り=1株当たり配当金÷株価 で計算しますので、増配しても株価が上がらないなら、配当利回りが異常な水準にまで上昇してしまいます。詳細は下記の記事をご参照ください。

高配当株の「増配率」が持っている意味と重要性
増配率とは、企業の配当金が1年前の配当金からどれくらい増減しているかを率(%)で示したもので、以下の式で計算します。 増配率=配当金÷前年の配当金 高配当株投資と増配率との関係は重要ですし、いろいろな意味があります。 今回は、増配率が持って...

 

【★ポイント】

よって、必要な前提条件①~④は、実現可能性が十分にあると考えられるので、最終的には、前提条件⑤の増配率2.32%をクリアできるかどうかにかかってきます。

 

逆に言えば、この増配率2.32%の条件さえ上回れば、高配当株投資の投資成果は、インデックス投資を上回るということになります。

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●実現可能性②:増配率2.32%について

それでは、ポイントとなる必要前提条件⑤の「増配率2.32%」について、実現可能性があるのかどうか、実際の高配当株企業の増配率を見てみます

 

減配しない高配当株の累進配当ブラザーズの中から、実例として3社(三菱商事・NTT・東京海上HD)をピックアップしました。

【2023年版】累進配当ブラザーズ!~減配しない累進配当を長年継続する素晴らしい企業たち~
※本記事は、2024年版に更新しました。下記【2024年版】をご参照ください。 2023年3月期本決算会社の決算発表が終わりましたので、累進配当ブラザーズを2023年版に更新しました。 2023年版では、累進配当ブラザーズに新たに1社が仲間...

 

[各社の1株当たり配当金と増配率] ※増配率=配当金÷前年の配当金

・三菱商事

2022年3月期:50円、増配率11.9%

2023年3月期:60円、増配率20.0%

2024年3月期予想:70円、増配率16.7%

 

・NTT

2022年3月期:4.6円、増配率9.5%

2023年3月期:4.8円、増配率4.3%

2024年3月期予想:5.0円、増配率4.2%

 

・東京海上HD

2022年3月期:85円、増配率26.9%

2023年3月期:100円、増配率17.6%

2024年3月期予想:121円、増配率21.0%

 

⇒上記の通り、日本を代表するような超大企業の増配率実績は、今回の必要前提条件⑤の「増配率2.32%」を大きく上回っています。

 

増配率2.32%という数字は、実現可能性が十分にあります

むしろ、増配率2.32%でよいならば、そのハードルは低いと言ってもいいでしょう。

 

なお、上記3社は、増配率が高い企業を恣意的にピックアップしたものではありません。

累進配当ブラザーズの他の企業を含め、優良な高配当株の増配率をちょっと調べて頂くと分かりますが、多数の高配当株企業が、多数の年度で増配率2.32%を上回っています

 

⇒これらを要約すると、以下の結論になります。

・年間増配率が2.32%以上あれば、30年後、高配当株投資の方が、インデックス投資の成果を上回る。

・そして、高配当株各社の増配率実績から見て、年間増配率2.32%という数字は、実現可能性が十分にある。

 

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まとめ

本件試算によれば、他の必要前提条件はほぼほぼ実現できるので、究極的には、平均して年間増配率2.32%以上を実現できれば、高配当株投資の方がインデックス投資の成果を上回ることになります。

 

上記試算のように、増配率2.32%であれば、30年後には、インデックス投資の成果と同額の約5千万円の時価の高配当株資産に加えて、毎年毎年半永久的に受け取れる年間配当金約178万円があります。しかも、増配でその後も配当金は増えていくのです。

なお当然、インデックス投資の方には配当金はありません。

 

だから、私は断然、高配当株投資の方を選びます。

上記の高配当株企業の実績にもあるように、増配率2.32%はハードルとして高くない、むしろ一般的な増配率としては低い数字だと考えられるからです。

 

さらに、高配当株投資でも、複数の高配当株への分散投資・減配しない優良な高配当株である累進配当ブラザーズへの投資を行うことなどで、大きくリスクを下げられます。

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一方、インデックス投資には、配当金のように定期的に入るキャッシュフローがないため、老後の資産取り崩し(売却)期間に、株式市場の下落・暴落が生じた時のリスクも存在します。

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これらを総合的に考慮し、私は高配当株投資の方を選び、新NISAで投資します。

 

ちなみに、本件試算条件のうち、増配率が0%だったら、どうなるでしょう?

増配率0%ということは、30年間もの長い間、ずーーーっと配当金の金額が増えない超ダメダメな高配当株です。

しかし、この超ダメダメな場合でも、30年後には資産時価約3,240万円(毎月5万円なので投資元本は1,800万円)、税引後の年間配当金約113万円(=月額10万円弱)が受け取れる状態になります。

 

これは、たとえ増配がなくても、受け取った配当金を再投資することで、保有株数が増え、配当金が配当金を生んでいるからです。

 

逆に、増配率が上振れて、増配率5%だったら、どうでしょう?

この場合、30年後には資産時価約8,550万円(毎月5万円なので投資元本は1,800万円)、税引後の年間配当金約302万円(=月額約25万円)が受け取れる状態になります。

 

1年でもらえる配当金が302万円ですから、余裕たっぷりですね!

2年分で配当金604万円、3年分で906万円、10年分で3千万円も受け取れます。

 

しかも、増配率5%という数字であっても、上記の高配当株の実例などを見ると、そんなに高い数字ではありません実現可能性はかなりあると考えられます。

 

増配率0%の場合でも結構な配当金が得られるし、増配率が2.32%よりも上触れた場合は、さらに大きな投資成果が狙えます。これも高配当株投資を選択する理由の一つです。

 

今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!

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