※本記事は、2022年版に更新しました。下記ご参照ください。
オリックスの2021年3月期本決算の発表がありましたので、2021年版の内容に更新しました。
8591オリックスは、高配当株の一つで、私も現在保有しています。
本ブログで書きました、高配当株買いの4つの基準に照らして、オリックスを検討します。
基準1.配当利回りが3%以上(税引前)
オリックスの予想配当利回りは約4.0%です。基準1はクリアです。
基準2.直近5年以上、増配傾向が続いていること(最低でも前年の配当金額を維持していること)
オリックスの配当金の推移
2015年3月期:36円
2016年3月期:45.75円(前年比27%増)
2017年3月期:52.25円(前年比14%増)
2018年3月期:66円(前年比26%増)
2019年3月期:76円(前年比15%増)
2020年3月期:76円(前年と同額)
2021年3月期:78円(前年比3%増)
2022年3月期予想:78円または配当性向33%のいずれか高い方(注)
注)通期の当期純利益予想3,100億円をベースに試算すると、配当性向33%は配当金85円相当になります。
※2020年11月に、上限442億円の自社株買いを発表
※2021年5月に、上限500億円の自社株買いを発表
オリックスは、増配傾向を続けていますので、基準2もクリアです。
さらにオリックスは、株主還元の一環として、ふるさと優待という名称の株主優待(カタログギフト)を導入していて、大人気です。
100株以上の株主に対し、推定5千円相当の商品のカタログギフトが送られてきます。なかなか品揃えが良いため、どれをもらうか楽しみながら選ぶことができます。
また、3年以上オリックスの株を持ち続けると、推定1万円相当の商品にランクアップ!されるのも、嬉しい点です。
2021年5月13日の決算説明会において、オリックスの井上CEOが次のような発言をしています。
※下記の決算説明会 動画・音声配信の最後、Q&A 質問2で聞くことができます。
「22/3期通期純利益予想2,500億円が、仮に何かの事情で達成できなくなったとしても、22/3期配当予想の78円は必ず出す、というスタンスでおります。現在のキャッシュフローは潤沢でありますので、まずこのあたりは大丈夫。その上で、秋の中間決算発表頃までに、業績状況を見て、株主還元の修正は考えていく。」
⇒“22/3期の配当予想78円は「必ず」出す”、という発言を、オリックスのトップである井上CEOがしています!
これは減配しない宣言と同じ意味です。こんなにもはっきりと言ってくれるなんて、株主としては、とても心強いですね。嬉しい驚きです!
⇒”秋の中間決算発表頃までに、業績状況を見て、株主還元の修正は考えていく”、つまり、業績次第で増配もあり得るという内容の発言です。この点も、期待したいですね。
その後、2021年12月17日に、オリックスは業績上方修正と増配を発表。
22/3期通期の当期純利益を2,500億円から3,100億円に24%アップの上方修正。
さらに配当金については、従来予想は1株当たり78円でしたが、これを「78円または配当性向33%のいずれか高い方」に変更。
上記の新しい利益予想3,100億円をベースに試算すると、配当性向33%は配当金85円相当になります。
よって、会社予想通りの利益であれば、22/3期の年間配当金は85円(7円増配)となる見込みです。もし現在の会社予想以上の利益が出たら、さらに増配が上積みされることになります。
⇒各種の経済サイトでは、オリックスの22/3期配当予想は単に78円と表記されていますが、上記の通り会社予想の利益に基づくと、すでに「隠れ増配」状態です!
オリックス経営陣の株主還元・配当への意識は非常に高いと考えられ、オリックスの増配傾向は続くと推定されます。
基準3.倒産リスクがほぼ無いと考えられること
オリックスは、売上高2兆2千億円以上、時価総額2兆5千億円以上の超大企業であり、倒産リスクは限りなく低いと想定されます。
基準4.業績が好調または堅調であること
オリックスは、リース事業から始まり、投資、融資、生命保険、銀行、資産運用、不動産、自動車関連、航空機関連、環境エネルギー関連、海外など、さまざまな事業を行っています。
世界30か国以上で、グローバルに事業を拡大中です。
海外のM&Aにも積極的で、注力中の環境エネルギー事業分野において、再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱発電など)会社の大型買収も実行しています。
事業別の利益では、海外事業で稼ぐ利益が、オリックス全体の30%以上を占めるまでに成長しています。
上記のように多数の事業を行っているため、オリックスは何の会社か分からないと、よく言われますが、逆に、この点がオリックスの強みでもあります。
事業を多角化しているので、ある事業が不振でも、他の事業が好調でそれをカバーし、オリックスグループ連結全体で見ると、業績はおおむね順調という結果となっています。
このオリックスの強みは、設立初年度を除き、なんと56年間、毎期黒字を計上しているという収益体質の強さにも表れています。
56年間毎期黒字ということは、日本のバブル経済崩壊、リーマンショック、コロナショックなどの厳しい事業環境の時においても、赤字になっていないということになります。持続的に成長する力を感じます。
業績の数字には、年により多少のアップダウンがありますが、おおむね業績は堅調であり、配当を維持できなくなるほど大きく悪化することはないと考えています。
結 論
以上を総合的に考慮し、高配当株として、オリックスは買いと判断しています。
特に、収益体質の強さと、経営陣の株主還元意識の高さ・継続的な積極還元姿勢が魅力的です。
今日も配当生活への道を一歩ずつ進む、ショウでした!
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